◆ 世界観
◆ エルクレス
 ミズガルズ(またの名を地球)の上流に位置する世界。基本的に両世界を結ぶ経路は存在しないが、稀に発生する“バウンドコラプス”により、ミズガルズの人間がエルクレスに“落ちる”ことがある。エルクレスの住人は、そうやって他の世界から落ちてきた人々により形成されたと言われている(ステラは式術を利用して両世界を行き来することができる)
 エルクレスは背中合わせの世界“ニノム”から湧き上がってくる“晶忌”という脅威に常に脅かされ続けている。現れる晶忌の強さの最大値は経過年月に比例する。それ故に、対抗する側も常により強くあらねばならなかった。
 エルクレスの社会は完全な二重構造になっている。戦闘能力を持たない“シビリアン”はコロニーを作り固まって居住し、そのコロニーを“ステラ”が守るという形である。ステラはシビリアンを守る代わりに、彼らから様々な恩恵を受ける。
 文化水準はミズガルズとさして変わらないが、科学面はミズガルズに追従するためにやや遅れる。反面“霊素”と呼ばれるエネルギーを媒体とする技術“式術”を進化させており、これによって晶忌に対抗することを可能としている。

◆ ステラ
 エルクレスにおいて人々を守る存在。そう言えば聞こえは良いが、その実は戦いに明け暮れることを宿命づけられた者たちである。
 ステラは各々が“ハムレット”と呼ばれる勢力に所属する。ハムレットはシビリアンの居住するコロニーを領地として持ち、彼らを晶忌から守る代わりに生活の糧や各種サービスを受け取ることとなる。それは統治者と住民の関係に似ており、ハムレットがコロニーを巡って諍いを起こすことも少なくない。しかしあくまでハムレットとコロニーは対等であり、双方の関係を決定づけるのは“契約”である。
 ステラは常に強くあることを要求される。それを端的に示すのは、ステラの心身を保護する共通法は存在しないということである。自分の身を守るのは原則として自分自身であり、たとえ敵対するものに捕らえられいかなる責め苦を受けようとも、彼女らを救い出す法も処罰する法も存在しない(ただし自ら命を絶つ自由は存在し、そのことが捕らえた側に対する唯一の抑止効果となっている)。多くのハムレットは所属するステラに対し非人道的な行為を禁じているが、快楽・破壊を至上とするハムレットも存在する(砕杯の骸など)。
 平常時は各人の秩序を行動原理とするが、世界の危機に際しては一丸となり脅威に立ち向かうことを命じられる。それを成すのは中立的存在である「元老院」「評議会」「統合司令」、そしてそれらを監視する立場にある「監視院」である。
 ステラの男女比はおよそ5:95となっており、これは女性の方が高い霊素力を持つ傾向があることに由来する(性染色体にその根拠があると推定されているが、まだ明らかにはされていない)。

◆ 晶忌
 エルクレスと背中合わせの世界“ニノム”から湧き出てきては人々に脅威を成す存在。ニノムにおいては全てのエントロピーは減少し、低エントロピー化した存在が世界の歪み“バウンドシフト”により漏れ出てエルクレスへと現れ出る。ニノムの広さは理論的には無限大と考えられており、バウンドシフトによる晶忌析出は量子論的な確率に従うものと考えられている。すなわち、時間が経つにつれてニノムに存在する晶忌の素はより強大なものになっていく(ただし前述の理論により、晶忌の強さの最大値は線形にしか上昇しないとされている)。
 もしステラが束になっても勝てない程の晶忌が析出すれば、エルクレスはたちまちに死の世界と化す。そのことがステラが強さを要求される一番の理由となっている。
 しかし低エントロピー体である晶忌はまたエネルギー源と可換でもある。ステラは撃破した晶忌を変換式術によりエネルギー体に変え、生活などの面で様々な用途に用いている。

◆ コードオーダー
 A〜Zのアルファベット=“コード”を与えられた26人のステラを指す。数万のステラの頂点層であり、戦闘能力において他の者どもを圧倒する。ミステルティア・シスターズにおいてはリミュレーネが“M:ミネルヴァ”、アゼルリートが“H:ヘカテー”、ピアニシアが“A:アルテミス”、カレンデュラが“F:フレイヤ”のコードを与えられている。

◆ ミステルティア・シスターズ
 世界地図の中心“ミステルティア島”に居を構える4人の少女たちを指す。ハムレット“ミステルティア”に所属し、主に副隊長アーヴェルの指導の下で共同生活を送っている。ミステルティアは“監視院”の役割を与えられており、中立であることを要求されている。それ故に、他のハムレット同士の、あるいはステラ同士の諍いに介入してはならない。4人のコードオーダーを擁し最大級の戦力を持つが、それでも愚かにもミステルティア・シスターズに喧嘩を吹っ掛ける新興ハムレットは存在する。そして、そのたびに彼女らはシスターズのストレス解消の道具としてぶっ飛ばされることとなる。

◆ ファミュラス
 ステラが戦うための力を発揮するためのデバイス。操者の“霊素”をファミュラスに通し“式術”を構築することで“現象”を発生させることができる。その操作方法には“アームド”と“ネイキッド”の2タイプが存在する。

◆ アームドとネイキッド
 ファミュラスを装甲化して身にまとう戦闘モードを“アームド”と呼ぶ。装甲が飛行バランスの安定化と自動防御フィールドの生成、式術構築の半自動化を担うため、式術を構築・操作する“センス”に欠ける者でも実戦レベルの戦闘能力を得ることを可能とする。主にキャバルリィや低位ステラ、あるいは戦力を温存したい状況にある高位ステラがこのモードを利用する。
 逆に物質化せず、素のままで戦うモードを“ネイキッド”と呼ぶ。全ての式術構築を自らの身体と精神で行うため、使いこなすのは圧倒的に難しい。しかし上手く操作することができれば、アームドに比べて圧倒的に柔軟かつ強力な戦闘能力を引き出すことが可能となる。